自転車事故で加害者になったときの責任と注意点

自転車保険の加入を義務化する自治体も増えてきました。その背景には、自転車が加害者になる交通事故の増加と、それに伴う賠償責任の問題があります。

自転車事故により、立場の弱い歩行者が死亡をするケースも少なくありません。自転車を利用する人は、加害者になる可能性があります。

今回は、自転車事故で加害者になったときの責任と注意点について解説をしていきます。

自転車による交通事故の加害者が負う責任

自転車による交通事故の加害者になってしまったとき、その運転をしていたものは、どのような責任を負うのでしょうか。

刑事責任

自転車の事故により加害者になると「刑事責任」を負うことになります。自転車を歩行者のように考えている人はいませんか?自転車は「道路交通法上」の「軽車両」です。

例えば自転車で走行中に赤信号で横断した結果、死亡事故を誘発したとします。この自転車の運転手は「重過失致死罪」の実刑に処される可能性が非常に高いです。信号無視をする自動車はそうそう見かけるものではありません。

しかし、自転車による信号無視は、まれに見かけます。自転車を軽く見ている人があまりにも多いと、普段から外を歩いているだけでわかるのではないでしょうか。「重過失致死罪」は、5年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金です。けして軽い罪ではありません。

民事責任

自動車の交通事故と同様に、自転車が加害者の場合、損害賠償の支払い義務が生じる民事責任を負います。自動車の運転手は、自賠責保険の加入が義務です。それでは足りないと多くの人が任意保険の加入もして、運転を行っています。

自転車はどうでしょうか?保険の加入に関しては、自治体で義務化をしていない限り考えることすらしません。自転車走行中に歩行者へ危害を加えたとき、明らかに過失が高いと判断されれば、それ相応の慰謝料を支払う義務が生じます。「払えません」は、通用しません。例え自己破産ができたとしても、損害賠償請求は消えません。

行政上の責任

自転車の交通事故であっても、運転免許証を所持している人には、行政上の責任も発生します。違反点数が加算され、場合によっては免許停止処分や取消になるかもしれません。自転車は免許の必要がない乗り物ですが、「軽車両」です。道路交通法が適用されます。

社会的責任

交通事故を起こした人への社会的責任が年々重くなっています。SNSの普及も関係しているかもしれません。
被害者への謝罪など、良識が求められることを無視すれば問題が悪化します。近所や勤め先に知られると、人生は一転するかもしれません。

自転車による交通事故の加害者になった時の注意点

自転車による交通事故の加害者になったときの注意点は次のとおりです。

利用できる保険がないかを確認

利用できる保険がないか、すぐに確認をしましょう。自動車保険に加入している人は、付帯内容を確認してください。利用できる保険がないかを探します。

社会的責任を果たす

保険が利用できない場合、話し合いをすべて自分で行わなければいけません。まずは、交通事故の発生から遅くとも3日以内に、被害者へ謝罪に行きましょう。アポを取り、謝罪に行きます。
相手が謝罪を受け入れてくれればひとまず安心ですが、どうなるかまだ分かりません。何日か経過してから被害者の主張が豹変することもあります。念のため、保険が利用できないのならば、弁護士に相談をしておきましょう。

保険がない場合は弁護士へ相談

交通事故の加害者になると、冷静な判断ができなくなります。自暴自棄になるかもしれません。早い段階で、弁護士に相談をしましょう。示談交渉など、自分で行うには限界があります。弁護士に依頼をするのが最善策です。

ただし、被害者は「弁護士=徹底抗戦」と取るかもしれません。そのため、まずは相談からです。いつでもすぐに依頼ができる準備をしておきましょう。